古今東西のユーフォニアム展
実行委員会
(旧:ユーフォニアム誕生180 年記念事業実行委員会)

【お知らせ】ユーフォニアム誕生180年記念事業実行委員会は、2025年より「古今東西のユーフォニアム展 実行委員会」として引き続き活動いたします。
2024年はユーフォニアム誕生180年
<ユーフォニアムはいつ誕生したのですか?>
世界で最初のユーフォニアムは、1844年4月1日にオーストリアのウィーンで誕生しました。
シレジアの演奏家フェルディナント・ゾンマーがソロ演奏に使っていた低音金管楽器(後にゾンメロフォンと呼ばれる)を元に、ウィーンの金管楽器製造者フランツ・ボック(Franz Bock)は、「金管楽器特有の荒々しい響きを廃した、柔らかく、美しく、優しい響き」の新しい金管楽器を開発しました。この楽器は、ギリシャ語で「よい」という意味の「eu」、「響き」という意味の「phonos」を合わせた「euphonos」という言葉に基づいた、「euphonion」(ドイツ語読みで「オイフォニオン」)という名前がつけられて、1844年4月1日に発明特権が取得されました。
それまでの低音金管楽器が伴奏に使われていたのに対して、オイフォニオンはウィーンやオーストリアの吹奏楽においてメロディーを演奏する楽器として新たに普及しました。
そしてイギリスでは、フランスで開発されたサクソルン・バス(フランスでは伴奏の楽器)が輸入され、これがオイフォニオンとして使われるようになり、英語読みの「ユーフォニオン」という名称で吹奏楽やブラスバンドでメロディーを演奏する楽器として普及していったのでした。この楽器が発達し、現代のユーフォニアムになったのです。ですので、その大元はウィーンで開発された楽器だったのでした。

フランツ・ボックによるオイフォニオンのスケッチ(1844年)
Herbert Heyde, “Das Ventilblasinstrument”.
Breitkopf & Härtel, Wiesbaden, 1987, p.298.
<何をもってユーフォニアムの誕生と言えるのですか?>
これは、テューバの誕生にならって考えるとわかりやすいです。
「テューバ」という名称のバスからコントラバス音域で伴奏を奏でる最初の金管楽器は、ヨハン・ゴトフリート・モリッツによって開発された「バステューバ(Basstuba)」で、1835年9月12日に特許が取得されています。
似たような楽器はこれ以前にいくつもあったのですが、モリッツのバステューバの特許取得の日が、テューバの誕生日とされています。
そのポイントになるのは、
1. 楽器の名前が現代と一緒です。
2. 役割や特性が現代にも通じています。
3. 特許で公認されています。
というところです。
2.と3.に該当する楽器はこれ以前にいくつもありましたが、1.を含んだものはなかったのです。
ボックのオイフォニオンも、
1. 「euphonion」という名称は現代とほぼ一緒です(ギリシャ語の euphonos を実体化したのが euphonion で、それのラテン語が euphonium)。
2. 他の金管楽器にはない、「柔らかく、美しく、優しい響き」を活かして、吹奏楽でメロディーを担当するということは、現代においてもユーフォニアムの重要な特性です。
3. 特許に相当する発明特権を得ました(当時のオーストリアにはまだ特許法がなく発明特権 - Privilegium が特許に相当)。
ボックのオイフォニオンより以前には、このような要件を備えた楽器はありませんでした。こうした歴史的事実から、ボックのオイフォニオンこそが最初のユーフォニアムであり、公認された1844年4月1日がユーフォニアムの誕生日である、と考えられるのです。

ヨゼフ・ヤルコウスキー(Josef Jarkowsky)
オイフォニオン 1872-1883製 ウィーン

フランツ・ホヴォルカ(Franz Howorka)
オイフォニオン 1891-1893年製 ウィーン
<この事業の目的>
ユーフォニアムが公認されてから180年を迎えたことを期に、ユーフォニアムに携わる多くの人に、その歴史に思いを馳せていただき、180年を大いに祝いましょう! というのがこの事業の当初の目的でした。
しかし、最初のユーフォニアム(オイフォニオン)の公認から2024年でちょうど180年を迎えたことは、残念ながら世界中のプロ奏者にも愛好家にもほとんど周知されませんでした。この機にぜひ多くの方に「そうだったんだ!」と認知していただくためには、皆様一人一人の認知と周知のご協力が必要です。
2024年が180年であったと認知出来れば、次の190年はもっと賑やかに、そして来るべき200年は世界中で大いに祝われることでしょう。しかし、この180年が周知されなければ、200年の記念も、これまでと同じように、世界中の誰も知らないままに過ぎ去っていってしまうことでしょう。
まずは180年の認知と周知を、この日本から初めてみませんか?
<当委員会主催事業について>
当面は次の各事業を手がけます。
1. 日本各地におけるユーフォニアムに関する歴史展の開催
1. ユーフォニアムの歴史に関する講演会の開催
1. 各国のユーフォニアムや歴史的ユーフォニアムによる演奏会の協賛や後援、および紹介
1. ユーフォニアム誕生180年を祝う主旨に賛同した団体のイヴェント後援、および紹介
2026年に可能な様々なイヴェント開催、パンフレットやWebサイト等による宣伝活動を企画しております。